函館らしさは、有名スポットの「隣」にある
函館といえば夜景、朝市、元町の教会群……定番スポットはどれも素晴らしい。でも地元民として正直に言うと、「本当に函館を知ってる人」が行く場所は、ガイドブックとは少し違います。今回は、観光客があまり訪れない3つの穴場を紹介します。
1. はこだて自由市場|戦後から続く、地元民の台所
函館朝市の影に隠れがちですが、自由市場は 戦後のヤミ市を起源に持つ歴史ある市場です。昭和の雰囲気をそのまま残したような通路に、鮮魚店、青果店、惣菜店が軒を連ねています。
観光客向けの朝市と違い、ここは完全に地元民の日常空間。値段は実直で、おじさんおばさんとの雑談込みで買い物するのが当たり前。「どこから来たの?」と聞かれたら、しばらく立ち話が始まります。
昼すぎになると閉まる店も多いので、午前中の訪問がベスト。朝市の後に立ち寄ると、まったく違う函館の顔が見えます。
2. 谷地頭温泉|昭和23年開業の、住宅街の湯
函館山の裏側、住宅街の中にひっそりとたたずむ公衆浴場が谷地頭温泉です。昭和23年(1948年)の開業という長い歴史を持ちながら、今も地元民の生活に溶け込んでいます。
料金は数百円で、タオルを持参すれば誰でも入れる銭湯スタイル。広い浴槽にドボンと浸かりながら、隣のおじいちゃんと世間話をする、そういう「函館の日常」がそのまま体験できます。
観光地としての函館ではなく、市民の生活としての函館を感じたい人に、ぜひ行ってほしい場所です。温泉帰りに函館山を見上げながら歩く夕暮れは、ちょっとした贅沢です。
3. 城岱牧場展望台|「裏夜景」の秘密基地
函館山の夜景は世界三大夜景のひとつとして有名ですが、地元民が「本当のお気に入り」と語るのが、北にある城岱(しろたい)牧場展望台です。
眼下には函館の街明かりが広がり、南には函館山、北には駒ヶ岳——この両方を同時に見渡せるのはここだけ。「裏夜景」と呼ばれるこの景色は、函館山の展望台と違って人が少なく、静かに夜景と向き合えます。
夏は牧場の草原が広がり、昼間の景色も雄大。車でのアクセスが必要ですが、函館に何度も来ている人こそ、次はここへ行ってみてください。きっと「これが本当の函館だ」と感じるはずです。